道路の向こう側のアパートに住む彼女

最近は午後４時をまわるともう夕暮れだ。そこから一気に寒くなる。昨日は夫と午後６時ごろに買い物に出かけたのだが、寒すぎで早くもダウンを着て外に出た。

今朝も朝から強風が吹く。お昼過ぎに洗濯物を取り込もうと外に出たら、見覚えのないタオルが落ちていた。どこかから飛ばされてきた？　まさか聞いてまわるわけにもいかないので、庭の入り口にかけておいた。まあ～下着じゃなくてよかったかな？　

それもあってだろうか、ふと昔のことを思い出した。

もう２０年以上前のこと。息子が産まれたばかりくらい？？　前のアパートに同じ時期に子供を産んだ女性がいた。一度、赤ちゃんを抱いている時に見かけて、「何か月ですか？」と声をかけた。その時が会話をした最後だったのだが・・・。

その前に彼女が家の庭に何故か侵入していたことがあって・・・。「どうかしましたか？」と聞いたら間違えて入ってきたとニヤニヤして答えていた。なんか変な人だなあと思っていたが、初めて赤ちゃんが何か月か聞いたときも、結局、要領を得た答えは返って来なかった。

ある日そこの一家が車に大きな荷物を詰め込んで、ウロウロしているのを見かけた。そのアパートは会社契約のアパートで旦那さんがクビになって追い出されたと後で聞いたのだが、それが本当かどうかわからない。その夜は駐車場で車中泊していた様子の一家。そのうちにいなくなってしまった。

その後、ご近所の方から、その女性が干してある近所中の洗濯物を泥棒して回っていたなんて話を聞いたのだが・・・。ああ、そう言えばうちの庭に侵入していたこともあったなぁと思い出す。Tシャツとかなくなっているものも何点かあって、風で飛ばされたかなぁ～って思っていたけどそういうことだったのね～なんて妙に納得したものだ（笑）　　

盗られたであろう物はそれほど大切なものでもなく、どうでもよかったのだけど。ただ、彼らが追い出された日に見た車に押し込められた衣類のようなものがものすごい量でねぇ～。

そして、いつもギャ～ギャ～うるさかったうちの息子とは対照的に大人しかった彼女の赤ちゃんだが、あの時も泣き声は聞こえてこなかった。今はもう立派な成人になっているはず。ちゃんと大きくなったかな～？

道路の向こう側のアパートで同世代の子供を持ち、あっという間にいなくなった彼女。あの時のことを思い出すと、何だろうねぇ～ちょっと何とも言えない気持ちになるのだ。

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